皆さん、こんばんは。ホリコです(ФωФ)
随分、留守にしおりましたが、本日よりまたブログを更新していきたいと思います。【あんた!!何で最近ブログ更新してないのっ!】と姉にも怒られた事ですし……(ΘωΘ)
本日、昨日入社した新人がホリコの元にやってきたので、【PA図書館】の利用方法を説明してあげました。説明会後、毎年恒例の(と言っても、去年からですが)、自己紹介カードを記入してもらいました。
記入内容は、①名前 ②ニックネーム ③趣味・特技 ④目標 の4項目です。

自己紹介カード。
それぞれ、目標をちゃんと持っているようです。
ちなみに2年目に突入した、かつての新人達は1年前、どんな事を記入していたのでしょう。ちょっくら覗いてみましょう(ФωФ)↓↓↓









との事でした。2年目の皆さん、この1年で学んだ事・考えた事・感じた事を忘れずに、今年も頑張って下さい。
そして、新人のみなさん。これからアニメーターとしての道を歩み始める訳ですが、決して楽しい事ばかりではありません。むしろ、苦しんだり悩んだりすることの方が多いかと思います。
(ホリコは、そういうスタッフばかり目の当たりにして来たような気がするのです…。)
それでも支えになるのは、同じ思いをしてきた人が、ここには沢山居るということだと思います。
これから否応なしに、自分と対峙しなければならない状況が続いていくと思いますが、相談できる相手が少なからずいる事は忘れないで下さい。(最終的に自分と戦うのは自分ですが…)
食べてリフレッシュできるなら、ホリコが何処さでも、ご飯食べに連れてくだよっ(ΘдΘ)!!!でもまずホリコが今しなくてはならない事は、早く顔と名前を覚えること ・ ニックネームを決める事です。
やってやるぞ~、うお~っ(`д´)!!!
それでは、本日はこの辺で失礼致します。
お付き合い頂き、有難うございました。
ホリコでした(ΘωΘ)
日, 4月 3 2011 » P.A.WORKS Blog, ホリコのtrue tears写真館 » コメントは受け付けていません。
この春から富山本社に席を置くアニメーターに説明会がありました。
今年彼らに話したことを記録しておきます。
みなさんそれぞれに夢を持ってこの仕事に就いたことと思います。
これから仕事が始まると、一日中机に向かって描き続ける毎日です。
思うように描けず、仕事にかけた時間、努力の量と、もたらす結果のギャップに打ちのめされることもあるでしょう。
自分は向いていないんじゃないか、と不安にもなるでしょう。
でも、もし一人前のアニメーターになれたとしても、さらに高いところを目指して仕事に取り組むのであれば、新人と同じように理想とのギャップにもがき苦しむことには変わりません。
どんな職業でもそうですが、この「もがき」はけっして無駄なことではないのです。
仕事を続け、成長する過程では当たり前のことだと受け入れて欲しいと思います。
すぐ見切りをつけてそこから逃げるのではなく、どんどんもがき苦しむ過程で、現実的なビジョンを見つけていって欲しいと思います。
それが今日の夢とは違ったものであったとしても、仕事をする過程で見えてくる資質や適正もあるのです。
僕らの仕事は作品を観てくれた人の心に何かを届けるというものです。
観る人にとっては一時の娯楽であったとしても、人の心に何かを届けるのは簡単なことではありません。
膨大な時間と、思考と、才能と、忍耐を必要とするものです。
これからは、自分の時間のほとんどを描くことに費やすような日々ですが、
自分の描いた作品を観てくれた視聴者が心を動かしてくれる姿や、世界中の子どもが一瞬クスッと笑ってくれる姿を想想像しながら描くことは楽しい作業で、ささやかな活力になります。
イメージどおりの表現が描けた喜びや、発表した作品を観てくれた方の評価や反応を成長の糧にして、粘り強く努力を継続してください。
スマートにではなくても、ゴンゴンと壁にぶち当たりながら、長くこの仕事を続けられる職人を目指して下さい。
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土, 4月 2 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
取材に行った温泉旅館の女将の話では、民子のような板前の見習いのことを「ぼいまわし」と呼ぶのだそうです。
「板前修業」(下田徹著)によるとこの呼び名は地方によって違うそうで、東京では「追いまわし」と言うそうです。
ついでに、民子が目指す「板前」=「まな板の前」に立てる一人前の料理人のことだったんですって。
『花いろ』を制作するにあたり板前の本を何冊か読んだのですが、普段全く料理をしないので体験と結びつきません。
その点意外だったのが音響監督の明田川仁さん。
深夜帰ってから良く料理を作ると聞きました。
ダビング中も調理シーンの絵が気になる様子。
調理道具とか、野菜の切り方とか、調味料の量とか、ガスコンロの火力とかね。
普段から調理をしている音響監督に指摘されると安藤監督も僕も気になっちゃって、結局作画を直すことに。
それ以来、ダビング時は仁さんが調理シーンに納得しているか確かめるようになりました。

今日打ち合わせをした中華料理店は『CANAAN』に出てくるような新宿の裏路地にありまして、

店内に飾られた等身大人形に訊けば、このお店は映画に使われたり企画の話がまとまったりと、映像関係者にとっては縁起の良いお店のようです。

カエルやサソリも出てきます。ヒィッ…。
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木, 3月 31 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
4月からいよいよ始まる『花咲くいろは』の放映に合わせてネットラジオの収録も始まっております。
パーソナリティーを務めるのは、緒花役の伊藤かな恵さんと巴役の能登麻美子さんです。
収録風景を調整室から見せて頂きました。

いやぁ、噂には聞いたことがあります伊藤さん、ラジオではこう云うキャラクターだったんですね。
伊藤さんが放り投げるボールの落下地点は誰にも予測不可能(場外もあり)。
それでも息を切らして走り回り、なんとか会話を成立させようと、
ボールが落ちるギリギリのところでダイビングキャッチを繰り返す能登さんの、
技術とタフさにずっと(笑いながら)拍手を送っていました。

パーソナリティーは週替わりで増えたりもするそうです。
えっと…更にパワーアップ!?
喜翆荘にも寄席を設ければ、ずいぶんお客さんも増えるんじゃないかしらん。
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水, 3月 30 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
以前地方紙で読んだ就活の特集記事で、女子大生がインタビューに答えて
「就活が最大の勝負。就職してからは、仕事に希望なんて持っていない」
というようなことを言っているのを読みました。
その理由が、働く周りの大人から仕事が楽しいという話を一度も聞いたことがないから、というものでした。
この言葉が暫く引っ掛かっていまして。
よく「若い奴は」と言うけれど、僕ら大人は子どもたちに仕事にやりがいを感じている背中を見せられているのだろうか?
そんな話を数名のプロデューサーのいる席でしたら、
「仕事が楽しい大抵の親父は、ほとんど家にはいないから見せられないんだよ」
と返ってきまして。うーむ、内省してみれば言い得て妙。
でもさ、一緒に仕事をする若者には見せられるよね。
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月, 3月 28 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
いつだったか、金沢21世紀美術館に行ってみたら奈良美智展が開催されていたので、館内に設置されたファンタスティックな小屋の扉をくぐってみました。
少女のアトリエの出現に一瞬で心を奪われてしまったわけですが、窮屈な空間を支配する空想的な空気がこれっぽっちも日本的でないのは、彼が海外で長く活躍していたからなのか、それともそこに流れていた曲の為でしょうか。
いつか、おちゃめな空想家で好奇心旺盛な少女の、アイレベル90cm、行動半径2kmの小さな世界をアニメーションにしてみたいと思いました。
よくテイラー・スウィフトの曲を聴きながらそんな世界をイメージしていたのですが、今日届いたマイア・ヒラサワのアルバムの世界も合いそう。
彼女は九州新幹線のCMソングを歌っているシンガーソングライターです。
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日, 3月 27 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
P-10スタジオのある小平から都心まで、西武多摩湖線とJRの中央線で移動
する時間は、ウォークマンで音楽を聴きながら企画やストーリーをぼーっと
考えていることが多いのですが、今日一つ発見しました。
移動中に発想が活性化されるのは、目から入ってくる情報のためじゃないかしらん。
駅のホームに立ってパン屋の看板や幼稚園の広告を眺めていると、パンがネタに絡んだり、園児が出てくるストーリーを思いついたり。
乗客や吊り広告のタイトルから発想(妄想)がいろんな方向に転がり始めたりもします。
机の前に座って考えるのは構想を纏める段階で、雑多なアイデア出しは移動中のほうが出やすいのかも。
耳からの刺戟も手伝ってくれます。
今日は移動中『The Lion King』(ミュージカルの方)の『He Lives in You』を聴いていたのですが、再起を促す力強い歌がいい。
『They Live in You』を聴く度、息子が幼少の頃聴いていた『ウルトラマンダイナ』のOPテーマ曲を思い出します。
あの間奏を聴くだけで立ちあがるダイナの映像が目に浮かびますよね。
歌の力って偉大だなぁ。
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金, 3月 25 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
今川デスクの算出によると、後半戦を乗り切るためには作画監督が足りないらしい。
昨日の制作会議ではその対応も話されて。
堀川「芝(美奈子)さんに頼んでみようと思う。けど、芝さんは俺の依頼メールをヒラヒラとかわす達人だから。読んでいて楽しいけどね。今朝返信されたメールにはこう書いてあった」
『(輪番)停電大変ですね。トレス台使えないんじゃ仕事できないな。ははは。』
今日国分寺駅で芝さんと待ち合わせ。
「芝さん、『花いろ』の救世主になりませんか?」
「うーん、こうしましょう。初めて描くキャラだし、とりあえず半パートで様子みましょう。余裕があればってことで」
「ありがとうございます!」
P-10に戻って、芝さんから貰った小さな紙包みを開けると、「愛と正義の使者・バナナマン」と書かれたストラップが入っていました。

説明書によると、このバナナマンに触って「お願いバナナマン!」と言えば願いが叶うそうです。
頭に触れば合格祈願、指に触れば商売繁盛。
その他触る場所によって家内安全、恋愛成就、交通安全、健康、子宝、足が速くなる、と、万能な使者のようです。
ただ、注意書きに「たくさん欲張ると、バナナマンが覚えきらないのでお願いはひとつにしたほうがよいらしい…」と書かれています。
緊張するなあ。失敗は許されない。ここは慎重に触らねば。
やっぱり鉛筆を持つ右手だよな。
「芝さんが『花いろ』の救世主たらんことを!お願いバナナマン!」
夜はシナリオ打ち合わせ。
最終話が決定稿になりました。あー、終わっちゃった…。
今はグスターヴ・ホルストのジュピターを聴きたい気分。
いやいや、まだ放映も始まっていないんだった。
岡田さん、僕の企画をこんなに素敵な形にしてくれてありがとう!
あとは安藤監督も僕らも頑張るから。
放映を楽しみにしていてください。
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木, 3月 24 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
夜行バスで上京。朝から雨でした。
傘を買いに立ち寄ったコンビニには、先週は品切れだったパンの陳列棚に商品が並んでいました。
東京はちょっと落ち着きを取り戻しましたね。
計画停電にも慣れました。
停電中は作業を中断して地下会議室の非常灯の元、一月後に訪れるであろう正念場について石井百合子さんと対策ミーティング。
地震もありましたが、震度3程度の余震には慣れてしまいました。
定例制作会議では制作パズルと役割分担。
今川デスクと『Angel Beats!』でデスクを担当した相馬が1カ月先に照準を
合わせて奮闘している間に、辻Pは2カ月先の決戦に向けて別部隊を指揮
する戦術に。
これから暫くは総力戦ですね。
人数も増えて制作チームらしくなってきたかな。なんとなく。
タグ: 堀川
水, 3月 23 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。
最近制作現場では「ちょっと先の手」が話し合われています。
P.A.WORKSでもようやく若い制作が育ち始めました。
この機会に、今後P.A.で制作デスクを担当する者に向けて書いておきます。
TVシリーズを制作する場合、各話を担当する制作進行と、制作進行を統括する制作デスク、制作ライン全体を統括するラインプロデューサーがいます。
作品内容とは別に、品質の安定は制作デスクの手腕次第です。
体力的にはプロデューサーより激務です。
数字に強い軍曹みたいな人が適任です。
僕は昔「デスクが白と言えば黒いものも白である」、とプロデューサーに教わりました。
今回『花咲くいろは』でデスクを担当する今川拓郎は、いつ見てもエクセルの数値と格闘しているところを見ると、この資質がありそうです。
本人は「俺はクリエーターに向いているんじゃないか」と考えているフシがありますが、今は鬼軍曹になってもらわなければなりません。
制作現場の安定感はデスクができる制作が何人いるかで決まります。
デスクの仕事は広範囲に及びますが、その中でもスケジュール管理業務について整理しておきます。
たいていTVシリーズの制作は7本くらい平行して動いています。
話数単位でスケジュールを管理しているのは制作進行です。
彼らは作画、仕上げ、撮影でも、どのタイミングまでにどれだけの物量を動かすかを管理しています。
制作デスクは毎朝この各話の物流を把握することから始まります。
P.A.では各話の進捗状況は規定のフォーマットに入力され、サーバー上で管理されているので、誰でも閲覧できるようになっています。
デスクは各話ごとに物流シミュレーションとズレている箇所を指摘して担当と話をします。
数値が把握されているのか、どんなシミュレーションをしているのか、それについてスタッフとどんな対策が話されているのか等。
新人制作の場合は訓練を兼ねてデスクから数値の質問責めにあいます。
「演出の手元に何カットあるの?」
「作監の残り作業は何カット?」
「UP日まであと何日? 1日のノルマは?」
「仕上げ検査とはどんな話をしているの?」
訊かれてから数値を確認しているような制作ではダメですね。
ただ物を袋に詰めて動かしているだけで職務を果たしていない。
デスクは担当話数の制作進行が今意識しておくべき数値をインプットするように、根気良く質問を繰り返し、各セクションとの対話を促します。
スケジュール管理上の危機意識を数値で喚起させることが目的です。
ここまでは各話担当の制作進行のサポート的業務です。
その上でデスクは動いている複数の物流を総合して見ています。
例えば、7話数の別々の流れもポイントポイントで合流します。
総作画監督のような「ボトルネック」と言われるセクションですね。
各話の物流速度が違ったり、1本大きく遅れて山が来ると、あっというまにボトルネックセクションが作業の物理的限界を超えてしまいます。
制作進行は担当話数のボトルネックセクションの物流はシミュレーションしていても、前後複数話数が自分の担当話数に及ぼす影響までは大抵計算していません。
前後話数の進捗状況とそれを管理する制作進行の力量から影響を予測するほどの余裕はありません。
複数話数の情報を担当制作に訊いて、ボトルネックセクションに起こり得る問題を事前に把握して整理し、最善の手を打つのがデスクの職務です。
数値のパズルを組みたてるような作業です。
1~2カ月先を見て手を打ちます。1カ月前と2週間前、問題が起こってからでは選択肢の数が全く違います。
この1カ月前の対策が効果的に機能して破綻なく問題が回避されると、デスクは自分の仕事にもやりがいを感じることができるのです。
作品の品質を守ったという自負ですね。
今現場で起こっていることが1カ月、2カ月後にどんな結果となるかを一番把握しているのは制作デスクなのです。
それ故、現場では一番ピリピリしていて、最もクリエーターと衝突するのもデスクですが、品質管理上の責任と確信を持っているからこそ衝突もするのです。
ただ、数値だけで判断すれば人海戦術、組み換えといった方法は正しいのですが、作品にはスタッフの責任感や挑戦、モチベーションが反映されます。
制作デスクはその狭間で悩みながら落としどころを探るポジションなのです。
その結果がお互いに納得のいくものであったときに、スタッフとの信頼関係が築かれるのです。
一度や二度の経験でできるようになるものではありません。
必要とされる資質は、数値からも衝突からもトラブルからも逃げないことですね。
タグ: 堀川
月, 3月 21 2011 » P.A.WORKS Blog » コメントは受け付けていません。