P.A.WORKS Blog

有頂天日記 8月18日

うっほほーい!
今晩は【有頂天家族】第七話-『銭湯の掟』の放送ですね。
物語の本筋もいよいよ加速して、これから最終話まで目が離せない展開になりますので最後までお見逃しなく。

 先週の8月13日火曜日のこと。森見先生が猛暑の中、富山本社に陣中見舞いに来て下さいました。ひゃっほーい!

 昼食を五箇山でとったついでに相倉(あいのくら)合掌集落に寄ってみました。
というのも、ここでは現在夷川阿呆兄弟人形の制作が進められているからなんですね。

 森見先生を南砺市のどこにご案内しようかと考えていたところ、商品企画開発部の山田から、ちょうど夷川兄弟人形の着色作業が始まったと聞きまして。
なんと、まるで森見先生の来訪に合わせたようじゃないか。これぞまさに天佑神助!
行って見ようということになりました。

 実は僕も初めてみました、五箇山和紙の金閣銀閣招き猫!
ひとつひとつが伝統工芸士の前崎真也さんの手作りなんですね。
どれも個性的な顔をしているところが金閣銀閣らしいです。
籠に並んだ着色中の軍団が夷川親衛隊のようでした。

 この日、人形の仕上げに「捲土重来」と「樋口一葉」の四文字熟語?を首からぶら下げた完成品第一号が、前崎さんから夷川阿呆兄弟の生みの親に手渡されました。

 このとても愛くるしい五箇山和紙人形が気に入って、山田に「矢二郎蛙も見たいなあ」と呟いてみましたが、彼女は僕と目を合わせようとしませんでした。
「それは・・・ムニャムニャ」とよく聞こえません。
何故だろう?
伝統工芸士の前崎さんは、金閣銀閣の制作と並行して来年の干支の和紙人形を何千個も作っているようで、これから年末までが超繁忙期なのだそうです。
どこも手作り工芸の職人は人手が足りないんですね。

 P.A.WORKSで商品企画を始めてから僕もたまに「こんな商品が欲しい」希望を出すのですが、商品企画開発部のスタッフには僕の(その場の)思いつきが悩みのタネのようです。
「スタッフ記念品は熊鈴がいい」とか、「泉水子に扇で舞って欲しい」とか、「風神雷神で弁天に扇いで欲しい」を実現するのは製造コスト的に大変なんですって。
「せっかくだから伝統工芸的な素材で作りたい」、というのも企画開発スタッフが頭を抱えている理由なのかしらん?
だって、手に取った人の「喜ぶ顔が見たいからだ!」

 そんな訳で、風神雷神の扇は美術のBambooさんにリライトしていただいき、京都の扇屋さんにお願いしております。
色の忠実な再現でやりとりしているようですね。
9月の京まふに試作品が間に合えば、弁天役の能登麻美子さんにはヒラヒラと舞っていただき、高笑いで会場をひと扇ぎしていただきたいですね!

 富山本社では森見先生と吉原監督の対談が行われました。
【有頂天家族】の制作が始まって以来、沢山のインタビューや質問を受けているお二人なので、今回は趣向を変えて「お互いに訊いてみたいことはありませんか?」と振ってみました。
先生がどうやって物語を紡いでいるのかが垣間見えて、個人的にとても興味深い話しが聞けたと思います。

 吉原監督は言います。【有頂天家族】というアニメーション企画の器を自分一人だけでは開発できない。
自分には無いものをスタッフが持っている。それを吸い上げてまとめながら作っていると。
 森見先生は言います。自分の頭の中で考えたものだけで作っていたら底の浅い物語になってしまう。
自分の意識していない、もっと無意識の部分から湧き上がってくるものを大切にしたい。それらがより明るい輝きを放つように繋いで物語をつくりたいと。
アニメーション監督が外部のチームと対話する作業を、作家は個人の内面に向けて一人で掘っているんだと知りました。

 普段自分が意識していない無意識の部分-深層心理には深い物語のタネが沢山埋まっているんでしょうね。
作家を職業としている人は、それを掘り起こして多くの読者が共感できる普遍性のある物語として書くことができる人なんだろうな。

 この森見登美彦氏×吉原監督対談は、【有頂天家族】設定資料集に掲載する予定です。
こちらも現在急ピッチで制作中。

 設定資料集は、P.A.WORKS作品の設定アーカイブを作ろうと思い、作品毎に作るようになりました。
話数毎に関わったスタッフリストや、スタッフが当時何を考えながら制作したかも対談やインタビューの形で記録しておきたいなあと考えています。
第1話から最終話まで、【有頂天家族】の各種設定や美しい美術ボードを余すところなく掲載したいと思います。

 それとですね、全話の絵コンテ集も制作中です。
全13話中9話の絵コンテを吉原監督自身が書いています。
これからクライマックスに向けて洛中の狸たちが大暴れします。
既に完成している絵コンテどおりに制作するのは容易なことではありませんが、最終話まで観ていただいた皆さまが大満足していただける作品になるよう、スタッフもみんな頑張っています。

 駆け足でしたが、本日はP.A.WORKSで進行している【有頂天家族】の商品開発の様子を中心にご紹介しました。
 他にも井上俊之さんの原画を抜粋した【有頂天家族】井上俊之原画集を企画していのですが、それはまた次の機会にご紹介したいと思います。
では、今晩の放送をお楽しみに!

堀川

日, 8月 18 2013 » P.A.WORKS Blog

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