P.A.WORKS Blog

湯涌ぼんぼり祭りで…③

今、作品を振り返ってどうか。

湯涌稲荷神社扇階段でのトークショーで訊かれたのを機に、『花咲くいろは』と『湯涌ぼんぼり祭り』について考えたことを最後にまとめておこうと思います。

 

 今回の10周年記念作品は、制作発表会でも触れましたが、この10年積み上げてきたことを一度形にしておこうという思いと、今後P.A.WORKSが作るアニメーション作品のあり方を探る作品でもありました。

アニメーションのファンが、視聴に加えて作品に求めるものは何か。

 

昨年HPの代表挨拶で、日々感じていることを下記のように書いたのを読み直しました。

 「視聴者、作品ファンの方々の‘作品の楽しみ方’が変わってきているように思います。アニメーション作品は、個人が楽しむ映像ソフトとしての役割を越えて、「共通体験の場」になってきました。

そこにコミットすることで、精神的充足を得られるような場所です。(中略)「共通体験の場」を提供する作品は、巨大娯楽施設の中核を成す‘テーマ’の役割を担っているようです。

これからの制作会社は作品の制作を中心とした、長く愛される‘テーマパーク’の提供を意識する方向に向かうのかもしれませんね。それがどんな試みになるのか。今後P.A.WORKSが挑戦すべき課題だと考えています。」

 

 あの日、5000人もの人々が、作品の視聴にとどまらず、舞台のモデル湯涌に全国から足を運んでくれました。

『ぼんぼり祭り』が現実のお祭りとなったことで、昨年まで漠然と考えていたことが、具体的な一例として体験できたように思います。

お祭りに参加することで人々が繋がったのでしょうね。

 

 作品の登場人物たちが、喜翆荘での出会いと挑戦を通して新たな一歩を踏み出したように、携わった多くのスタッフにも作品を通して新しい出会いがあり、それぞれに挑戦を見つけて一つ上のステージに向かったようです。

それは『花いろ』公式HPのスタッフインタビューや、イベントのライブやトークショーからも感じられました。

この作品がスタッフにとって情熱を注ぐ器となり、求心力の核となりえたことは、素直に嬉しいです。

 

 その作品のモデルとなった湯涌の地と、誕生した『ぼんぼり祭り』が、新しい出会いと挑戦と飛躍を目指すキッカケに、これからも多くの人々が訪れる場所になれたら、『花咲くいろは』は一過性のエンターテインメントを越えた素敵なものを提供できたんじゃないかと思うのです。

 『湯涌ぼんぼり祭り』が、視聴者のみなさんと、作中の登場人物と、制作関係者を繋ぐシンボリックな存在となりえたことを「偶然の結果」と、良い想い出にしてしまわぬよう、今後の制作の参考にしたいと思います。

金, 10月 14 2011 » P.A.WORKS Blog

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