美術・背景業界
稲を刈った田んぼに動噴で麦の種を撒きました。
畦で見つけた脱ぎたてホヤホヤの立派な蛇の抜け殻には弾力性があります。
田んぼに蕎麦の花を見つけました。
そうだ。 山野を歩いて足腰を鍛えよう。
なこちのアドバイスに倣ってトレッキングシューズを買いました。
立山では冠雪が始まりました。
山に登って植物の写真を撮りためるのも楽しいかもしれません。
いつか山野を舞台にした作品を手掛けることがあったら、これを絵にしたいと思える自然現象や植物に出会えるような気がします。
それに応えてくれるくらい、どんどんアニメーションの美術表現が向上しています。
先日、『花咲くいろは』の背景を担当して頂いたスタジオ・イースターを訪問しました。
最後まで渾身の背景を描いて頂いたスタッフにお礼も兼ねて。
背景業界には5年周期で波が来るそうです。
業界で注目される美術監督たちが現れる周期なのだそうです。
現在50歳前後の美術監督たち、45歳、40歳、35歳、30歳前後の美術監督と、世代別に上げられる名前を聞いて『ああ、なるほど』と合点がいきます。
今回『花咲くいろは』で美術監督を務めた東地和生さんは30代半ばの世代をリードする美術監督で、美術監督補佐の平柳悟さんは東地さんの次の世代を担う美術監督ということですね。
美術背景業界では、世代間でお互いの仕事を意識し合い、先輩、後輩の中にも良い競争意識が生まれているようです。
「俺の仕事に刮目せよ」
挑発するように作品で競っているということですね。
そんな話をうかがって、なんて健全なセクションなんだと思いました。
業界に名前が知れ渡るような活きのいい、若いアニメーターたちがなかなか出てこない、という話を耳にするようになってから10年以上が経ちます。
腕のある先輩アニメーターたちを挑発し、且つ、後輩たちが目標とするようなアニメーターが3人くらい、5年周期で現れた時代が過去にはあったのだろうか。
人材育成を考えるとき、この二つのセクションには何か大きな環境の違い、またはシステムの違いがあるのか考えてみます。