不満を訊け
各セクションのスタッフと直接話す機会が減りました。
先週たまたま電話をする機会があったので、「何か困っていることはありますか?」と訊いて見ると、ちょっと沈黙した後に訥々と話してくれまして。
そんな話が立て続けに他からも聴こえてきて、自分が色々見えていないことに気付かされた週末でした。
『怠慢だった~。この不満は氷山の一角だろうな…』
ずっとそのことを考えていまして。
春から新人制作が6人加わり、至らないところもあるのでしょう。
昨年新人育成の反省から作成した【新人制作マニュアル】は活用されているのだろうか。
火曜日の定例制作会議でそんな話をしてみました。
「判断の経験値の乏しい新人は、まずスタッフの話に耳を傾けて、ボコボコにされながら全部吸収しろ。不満を聴け。彼らが何を大切にしているかが解る。上っ面じゃなく話が聴ける奴は必ず伸びる」
「話しを訊いたら対応しろ。この制作に何度言っても無駄、と思われたらそれまで」
「先輩は後輩の成長に関心を持て。完璧な進行として飯が食えるのはせいぜい26歳まで。それからは自分がいることで制作チームのレベルが上がるような仕事をしろ。それができなければ進行予算以上に収入が上がると思うな」
「スタッフ、人の仕事に関心を持つ、と云うのは元々持っている資質かもしれない。もし、自分にはそれが無いと気付いたのなら、相当自覚して自分に強制しないと、仕事として上を目指すのは厳しいと思う。これは制作だけじゃなくどんな仕事をしても同じ」
暫くはそのことを制作会議の中心議題にすることにして、次回制作会議では自分がスタッフから受けた注意、苦情、不満を聞かせてもらうことにしました。赤裸々に。
僕の個人的失敗談ならいくらでも話せる。
問題点をリストアップするのは多分簡単でしょう。
そのほとんどは改善策もちょっとしたアイデアや気遣いでできるものでしょう。
問題は、一過性の取り組みにならず、どう浸透させるかなんでしょうね。
昔に比べて制作工程が煩雑になって、処理能力が求められるのは確か。やるべきことがポロポロと零れおちる。
そんな中で「関心」を継続させるのはどういうことか?
出来て当たり前のことでも効果が体感させられる手段は無いかしらん。
『花いろ』で旅館業のクレーム対応の取り組みも読んだけれど、そこには相当な時間と労力を割いています。
宅配業にもクレームが多いのは想像がつくけれど、巨大企業ではどんな方法で社員あるいは契約スタッフの教育を徹底させているのか興味が湧きます。
週末ずっと考えていたら、ふと気付いたことがありまして。
そう言えば、不満についてカミさんに訊いたことが無かった。20年以上一度も!
今更じゃね?いやー、でもなあ、ずっと仕事ばかりだし…。
俺、ネジ三本くらい欠損してるし。
やべー、人としてダメダメじゃね?
…上京するまでに訊こう。
「俺に、何か、不満がある?」
車中でたったその一言を切りだすのに、15分くらいモゴモゴ練習しなければ言葉に出せませんでした(笑)
こんなに勇気を振り絞ったのは何年振りのことか!!