子ども向けアニメーション
文化庁の「若手アニメーター育成プロジェクト」で制作中の、『万能野菜ニンニンマン』のアフレコがありました。
この作品では、柔らかく動かす作画技術の習得に目標を置いています。
キャラクターに伸び縮みのある動きを加えて感情を表現するアニメートの基本に挑戦です。
『ニンニンマン』のアフレコ台本の表紙には「第1話」と書かれています。
監督の吉原からキャストへの挨拶を兼ねた作品説明は、『ニンニンマン』の最終話についてでした!
この作品にはTVシリーズの構想があるんですね。
アフレコが終わって、音響監督の明田川仁さんに「P.A.は子ども向けアニメを作らないの?」と訊かれました。
もちろん作りたいです。
子ども向けのアニメーションこそ、キャラクターの動きで魅了する作品を作ってみたいのですが、
現状の子ども向けアニメーションはストーリー中心で、劇場作品でもないと
予算的に枚数の制約が大きい.
動きで子どもたちを魅了するには、躍動感のあるアニメートの高度な技術とセンスがないと描けません。
それからもう一つ。子どもたちの成長過程で長く愛される作品を作るには、
短期間ではなく何年も安定した品質でTVシリーズを作り続けることができる、
基礎体力のある現場が必要です。
これらの問題がP.A.WORKSで解決されるのは、まだまだずっと先です。
いつかチャンスが来たとき―その時には今回のプロジェクトの若手アニメーターもベテランになっている頃かもしれません―に備えて、段階を踏んで訓練を続けたいと思います。
僕は孫に向けて作る作品になるかな。